空海論
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15.「空海請来目録は最澄の真蹟」
「請来上表」 施福寺蔵
「性」
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「空海請来目録は最澄の真蹟」(『書苑案内』17号。西東書房、1987・3刊。A3−3p.)
『墨美』 286号(1978・12刊、墨美社、A4−84p. 1700円)で「新出・空海書請来上表」と題して飯島が発表した施福寺所蔵「請来上表」は、空海ではなく最澄の書であるという細貝保夫氏の説(『書論』23号、1986年11月)が出されたのを受け、細貝説を検討、その説を左袒する旨を発表したもの。
16.「伝空海書 仁王経良賁疏」
「仁王経良賁疏」 勧修寺蔵
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「伝空海書 仁王経良賁疏」(『書品』 278号。東洋書道協会、1989・8刊。B5−46p.1000円)
本書三巻は、勧修寺に秘蔵されてきたものだが、これには仁和寺所蔵「三十帖冊子」と宝厳寺所蔵「請来目録」と同じ梵字印が、同様に多数捺印されている。梵字の印文は空海の密号を表しており、三書が空海の真蹟か所蔵本であった可能性を示している。これを書像として比較検討し、空海の真蹟である可能性を推論したもの。