飯島太千雄 | ≪ 著 書 ≫ |
25.『名歌古筆集成』全8巻
1999年1月〜、書藝文化新社刊(B5、各冊頁不同、各巻4700円) 第1巻「春一」266P、1999年1月刊、第2巻「春二」258P、1999年6月刊、第3巻「夏」260P、2000年2月刊、第4巻「秋一」260P、2001年5月刊、第5巻「秋二」260P、2002年2月刊。 未刊――第6巻「冬」・第7巻「恋」・第8巻「拾遺」 和歌大意/久保田淳 推薦者/小松茂美・久保田淳・杉岡華邨・植村和堂・田宮文平・高木聖鶴・榎倉香邨・桑田三舟・加藤湘堂・水野精一・村上翠亭・黒野清宇・加藤僖一・竹田悦堂・新川清風 飯島が主唱する比較書像学で古筆研究に踏み込んだ一大古筆全集。かなは構造と筆法が単純なため、漢字のように同字比較しても、得る情報は乏しい。そこで、歌集、私家集から断簡霊墨まで、ありとある古筆を渉猟し、同一の歌ごとに古筆を分類、その比較考証法を考案した。 例えば「古今集」巻頭の在原元方の「年のうちに春は来にけり一とせを去年とはいはん今年とやいはん」は、「元永本古今集」「粘葉本和漢朗詠集」「久松切」「高野切第一種」「雲紙本和漢朗詠集」「関戸本和漢朗詠集」「筋切古今集」など10点に及ぶ古筆が並列される。 すると、相互の書法、かな遣い、章法、料紙の異同が一目で理解でき、また即、臨書の具ともなる。 既刊5巻で、和歌は517首、収録した古筆は累計で492種類、図版の点数は1968点に及ぶ。 本書により、日本の書の歴史研究法、古筆研究法に、新境地が拓かれた。巻末の約20Pには、気鋭の古筆論考が連載されている。 制作/書玄 |