飯島太千雄 | ≪ 著 書 ≫ | 前|次 |
16.『常用六体字典』
1993年4月、ぎょうせい刊(A5、718P、8000円) 書には典型がある。典型とは、ある書体を学ぶ上で、絶対的な規範性を持つ古典をいう。ところが、それらの普遍的古典のほとんどは、金石に彫られており、拓本でしか学べない。拓本でも形は分かるが、筆法は不明で、また今の字体とはかなり相違する。 そこで飯島は、当代の能書にその典型たる古典の書法で揮毫して貰い、普遍性のある字典を作ってみたいと考えた。 楷書は奈良時代の楷書の頂点を示す、正倉院に伝わる「梵網経」を岸本松洲氏。行書は、王羲之の「集王書聖教序」を石飛博光氏。草書は王羲之の「十七帖」などにより貞政少登氏。隷書は漢の「礼器碑」を田中東竹氏。篆書は秦の「石鼓文」などの小篆を中西庚南氏。小学校教育のための正確な標準教育字体については、周東清芳氏が執筆。 常用漢字と人名漢字他の2500字についての6書体とその筆順・字説を示した。 制作/書玄 |